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Excelで斜線を引く方法は?簡単な基礎から応用まで網羅
Microsoft Excel(以下、Excel)で作業をするにあたって、データが空欄であることや、記入が不要なことを示すために、セルに斜線を引く機会が多くあります。今回は、Excelのセルに斜線を引く基本的な方法をはじめ、効率よく作業を進めるための応用までをまとめてご紹介します。
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Excelでセルに斜線を引く具体的な4つの方法
セルに斜線を入れる方法には、2つのパターンがあります。ここでは、2つの方法と、場面ごとに使い分けられる便利な応用の方法について解説します。
基礎① セルの書式設定から斜線を引く方法
最も基本的な方法は、[セルの書式設定]のダイアログから罫線を引く方法です。まず、罫線を引きたいセルにカーソルを合わせて右クリックをして、[セルの書式設定]を選択します。ダイアログ内の[罫線]タブを開くと、右下にさまざまな線のボタンが並んでおり、そこから[/]ボタンをクリックすると斜線が挿入されます。
また、同じダイアログ内の[塗りつぶし]タブから、細かい斜線で対象のセルを塗りつぶすことも可能です。必要に応じて使い分けましょう。
書式設定のダイアログ表示に有効なショートカットキー「Ctrl(Command)+1」
ショートカットキーを使えば、すばやく罫線を挿入できます。[Ctrl+1]は、セルの書式設定のダイアログを出すためのショートカットキーで、右クリックでメニューを出す手間を省くことが可能です。ただしキーボード右側のテンキーはショートカットとして使用できないため、キーボード上部にある数字キーを使用してください。
書式設定から罫線を引く方法のほかにも、[図形]として斜線を引く方法があります。Googleスプレッドシートでは、この方法でのみ斜線を引くことが可能です。この方法の最大の特徴は、複数のセルをまたいで斜線を引けることです。表のまとまったセルに一気に斜線を引けるため、1つ1つのセルに斜線を入れる手間を省略できます。
図形としての罫線を引くには、ツールバーの[挿入]からオートシェイプの図形挿入を選択し、斜線を選ぶだけです。
線の色は、[書式]タブにある[図形の枠線]で修正するか、もしくはツールバー上に出ているさまざまな色の斜線から選んで直します。この方法は、オートフィルによるコピーや、行を挿入した場合でも斜線が自動的に広がる(セルの枠を利用して線を引いた場合のみ)ため、広範囲に斜線を引きたいときに活用できます。
応用① 斜線のあるセルに文字を入れる方法
斜線を入れたセルに、文字を入れる方法もあります。代表的な方法として、以下の3つがあります。
- 改行+スペースを使う方法
- 文字飾りを使う方法
- 図形とテキストボックスを使う方法
今回は、「改行+スペース」の方法を例に挙げて紹介します。手順は以下のとおりです。
- 斜線を入れたあと[セルの書式設定]内の[配置]タブにある[折り返して全体を表示する]にチェックを入れる
- 斜線内に入れる文字を続けて入力する
- スペースを文頭に、2つのワードが折り返されるまで入力し続ける
- 位置を調整して[Enter]キーを押して完了
なお、細かい位置調整はできないため、ズレに注意する必要があります。どうしてもズレが生じる場合は、テキストボックスを使用して文字を入れてください。
応用②複数のセルをまたいで斜線を引く方法
[図形]として斜線を引く方法でも触れましたが、線の長さを伸ばすことで、複数のセルに斜線を引けます。また、[セルの結合]をして一気に引くことも可能です。ただし、この方法は、オートシェイプの図形機能を使った場合のみ使える方法で、罫線機能を使用して複数のセルをまたぐ斜線は引けません。複数のセルをまたいで斜線を引きたいときは、斜線の挿入方法に注意する必要があります。
応用③ 一括で空白セルへ斜線を引く方法
空白のセルすべてに斜線を引きたいとき、1つ1つのセルに斜線を入れる作業には時間がかかってしまいます。このような場合、一括で空白セルに斜線を引く方法があります。空白セルに一括で斜線を引く手順は、以下のとおりです。
- 斜線を引きたい表の全体をドラッグして範囲指定をしたあと、[ホーム]ツールバー内の[検索と置換]タブより[ジャンプ]を選択する
- [セル選択]をクリックし、[空白]にチェックを入れる
- [セルの書式設定]より斜線を入れれば全ての空白セルに斜線が引かれる
この方法は、斜線のほかにも、まとめて色を塗りつぶしたり、同じ文字を入れたりできるため覚えておくと便利です。
罫線として設定した斜線を消す2つの方法
書式設定から罫線として挿入した斜線を消す場合は、挿入したときと同じ方法で削除する必要があります。
①[セルの書式設定]から消す
[セルの書式設定]から罫線として挿入した斜線を消すには、同じように[セルの書式設定]画面から行います。まず、ツールバーにある、罫線の図の右にある三角をクリックして、プルダウンメニューを表示させます。次に、[その他の罫線]を選択して書式設定画面へ移動して、再度斜線ボタンを押します。
[セルの書式設定]を開く別の方法として、斜線を消したいセルを選んでから右クリック→[セルの書式設定]へ移動して、斜線ボタンで消す方法もあります。
書式設定で斜線を引いた際に有効なショートカットキー|「Alt」→「H」→「B」→「N」
少し高度なショートカットですが、左から順番に入力すると斜線を消すことが可能です。ただし、この方法で削除できる斜線は、「セルの書式設定を使って引いたもの」です。また、キーを押す前には、必ず消したい範囲(セル)を選択する必要があります。
ショートカットキーを思い出せないときは、[Alt]キーを押すと、ツールバー上にショートカットキーが表示されます。必要に応じて使ってみましょう。
②「枠なし」を利用する
[セルの書式設定]で斜線を挿入した場合は、ツールバー上にある罫線のボタンを利用して、消すこともできます。罫線ボタンの隣に表示されている下三角をクリックして、プルダウンを表示させて[枠なし]を選択すると、選択されたセルに引かれている罫線をすべて消すことが可能です。
別の方法として、同じプルダウンメニュー内の[罫線の削除]を選んで消す方法もあります。ただし、必要な線もすべて消えてしまうことに注意が必要です。周辺の罫線もまとめて消したい場合には便利な方法といえます。
図形として挿入した斜線を消すには「Delete」キー
オートシェイプの図形として入れた斜線は、「Delete」キーのみで簡単に消すことが可能です。消したい斜線を左クリックして、両端に白い丸が表示されたことを確認して[Delete]を押します。両端に白い丸が表示されていないと、斜線の編集・削除はできないため、斜線を選択するときは、消したい斜線が選択されていることを確認する必要があります。
Excelの斜線を活用する2つの目的
Excelの斜線は、さまざまな目的で使用されています。ここでは、一般的な2つのケースを紹介します。
①入力ができないことを表すために使用する
該当するセルに文字や情報がない、あるいは入力ができないといった意味で斜線を引くことがあります。これは、空白を強調することが目的です。また、文字の上に斜線を引く場合は、その文字を打ち消す意味で使われます。
②1つのセルを分割するために使用する
もう1つの目的は、1つのセルに斜線を入れて、項目を2つに分割することです。1つのセルを2つに分割すると、記載できる項目が増えるほか、表がコンパクトになって見やすくなるメリットがあります。
Excelで斜線を用いる際に気を付けたい2つの注意点
Excelで斜線を引く際に、気を付けておきたい注意点があります。
①斜線を入れたセルに文字を入れたくない場合はセルを保護する
空白を強調する目的で斜線を引いた場合、「セルの保護」を設定すると、誤って文字が入力されることを防げます。セルを保護する手順は、以下のとおりです。
- シート左上の三角をクリックして全範囲選択して右クリックし[セルの書式設定]へ
- [保護]タブにある[ロック]のチェックを外す
- 文字を入れたくないセルを右クリックして[セルの書式設定]に進み、[ロック]のチェックを入れる
- ワークシートの見出しで右クリックし[シートの保護]を選択して「ロックされたセル範囲の選択」「ロックされていないセル範囲の選択」にチェックを入れて[OK]を押す
②斜線を引く方向を間違えないようにする
斜線には、正しいとされる方向があります。
ビジネスにおいては、「右上から左下」へ引くことが基本とされており、斜線を引く方向は、簿記での記載方法を元にしていると言われています。
斜線の方向には諸説ありますが、「右上から左下」の方向へ斜線を引くと覚えておくとよいでしょう。
まとめ
Excelのセルに斜線を引く方法を2つご紹介しました。斜線を引きたい範囲や目的次第で引く方法を選ぶと、分かりやすくかつ編集しやすい資料を作ることが可能です。今回ご紹介した方法を習得して、日々の業務に活かされてはいかがでしょうか。
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