Excel表の行と列の入れ替え方法|貼り付けや数式で簡単に実践

本記事では、Excelの貼り付けと関数を使った行と列を入れ替える方法を紹介します。元の参照をそのまま使うと数式を変えずに行と列を入れ替えられます。また、グラフやテーブルでの入れ替え、行と列の入れ替えができない場合の対処法も解説します。

こんな方におすすめ
  • Excelで行と列を入れ替える方法を知りたい
  • 「形式を選択して貼り付け」を使う場合とTRANSPOSE関数を使う場合の使い分け方が知りたい
  • グラフやテーブルを使っているときに行と列を入れ替えるポイントが知りたい
目次

Excel表で行と列を入れ替える主な2つの方法

Excelの表で行と列のデータを入れ替えるには、おもに貼付けとTRANSPOSE関数を使用する2つの方法があります。以下で、それぞれの方法について、わかりやすく解説します。

Excelの貼り付けを使った行と列の入れ替え方法

まず1つ目は、「形式を選択して貼り付け」を使って行と列を入れ替える方法を説明します。

STEP
行と列を入れ替えたい表を範囲選択(A1セルからD6セル)し、右クリックした後コピーを選択する。
貼り付けコピー
STEP
空白のセルの上で右クリックして、「形式を選択して貼り付け」を選択する。

元の表の上に貼り付けることはできないので注意してください。

形式を選択して貼り付け
STEP
「形式を選択して貼り付け」のオプション画面の右下の[行と列の入れ替え]にチェックを入れ、OKボタンをクリックする。
形式選択_オプション
STEP
行と列を入れ替えて新しい表が完成。
貼り付け_行と列入れ替え_完成
【POINT】予想外のセルが参照される場合の対処法

計算式の中でセルを参照しているとき、行と列を入れ替えた際に予想外のセルが参照され求めたい値が出てこない場合があります。そんなときは、数式で参照するセルを絶対参照にしてください。
下の画像の相対参照の例では、B6,C6,D6セルがF2セルの値を参照しています。しかし、F2セルを相対参照にしている場合は、行と列を入れ替えた際に参照しているセルが移動して、I6セルが参照されています。これでは求めたい値を表示することが出来ません

相対参照_失敗例

このような場合に使うのが絶対参照です。今回はB6,C6,D6セルが参照しているF2セルを絶対参照にします。これで行と列を入れ替えた後も変わらずF2セルの値を参照してくれるようになります。

絶対参照を使う手順

手順① B6セルの数式の中のF2という文字をドラッグして範囲選択しF4キーを押す。

手順② $F$2のように表示されると絶対参照成功。

手順③ C6,D6セルの数式も同様に絶対参照にした後、再度「形式を選択して貼り付け」の手順を行う。

手順④ 計算の結果元の表と同じ計算結果が得られる。

絶対参照_成功例

ExcelのTRANSPOSE関数を使った行と列の入れ替え方法

2つ目は、TRANSPOSE関数を使って行と列を入れ替える方法を説明します。

手順① 空白のセルにカーソルを合わせ、元のデータの行と列を入れ替えた範囲のセルを選択する(4行6列のデータであれば、6行4列を範囲選択する)。
手順②=TRANSPOSE(”あなたの行と列を入れ替えたいデータの範囲”)」、という式を入力する。
()内の”あなたの行と列を入れ替えたいデータの範囲”とは、今回の例ではA1セルからD6セルを指す。
手順③ Enterではなく、Ctrl+Shift+Enterを同時に入力する。
手順④ 行と列を入れ替えられる。

TRANSPOSE関数_使用方法
【POINT】元の表で編集した内容が反映される

TRANSPOSE関数を使うと、元の表が編集された際、行と列を入れ替えた表も同じように編集内容が反映されます。

手順① 元の表でかつ丼の値を780→1000に変更する。
手順② 合計の値が、元の表と行列を入れ替えた表で同じ値になっていることが確認できる。


TRANSPOSE関数を使えば、数式や参照が変わっても、データはそのままの形で行と列の入れ替えが出来る点に注目です!

TRANSPOSE関数_編集反映

貼り付けとTRANSPOSE関数で行列を入れ替える違いとは?

手法手軽さ書式数式参照
貼り付けクリック操作で簡単元データのまま移行できる手動で直す場合がある絶対参照が必要な場合がある
関数関数の入力が手間移行できない元データのまま移行できる元データのまま移行できる
貼り付けとTRANSPOSE関数で行列を入れ替える場合の比較

貼り付けを使って行と列を入れ替える場合、全てクリックで完結し文字の入力はほとんどないため、初心者でも手軽に使えます。ただし、絶対参照を使わなければいけない場面もあるので、エラーが出た際には参照していたセルが別のセルを参照していないか確認をすることが大切です。

一方で、TRANSPOSE関数を使って行と列を入れ替える場合、セルの参照が変わったせいで数式がエラーになってしまうことがないので、一度入力すれば安心して行と列の入れ替えが可能です。
また、元の表が編集された際、「行と列を入れ替えた表」も同時に編集内容が反映されるので、元の表と「行と列を入れ替えた表」を併用したい場合に便利です。
ただし、TRANSPOSE関数による行と列の入れ替えには、書式を引き継げないことや数式の入力に手間がかかるといった不便なところもあります。

基本的には貼り付けを使って行と列の入れ替えを行い、エラーが発生してどうしようもない時や、元の表と「行と列を入れ替えた表」を併用したい時にTRANSPOSE関数を使ってみることをおすすめします。

Excelの行と列を入れ替える際の3つのポイント

行と列の入れ替えを行う際、別シートへの数式の貼り付けやグラフ、テーブルの利用でよく遭遇するエラーがあります。これを事前に知っておくことで、エラーに悩まされることなく作業が進められます。以下で、それぞれのポイントについての説明とその解消方法を紹介していきます。

別シートに行と列を入れ替えて表示させる場合

参照が含まれたセルや計算式の結果のみを、行と列を入れ替えて別のワークシートに貼り付ける場合エラーが発生してしまいます。
下の画像は、エラーが発生してしまう例です。ただ貼り付けるだけではエラーが発生してしまうことが分かります。

別シートに行列入れ替え_元の表
元の表
別シートに行列入れ替え_新しい表
行と列を入れ替えた新しい表

これを解消するには、どこのワークシートから参照しているのかを指定する必要があります。

STEP
参照の前に、”Sheet1!”のようにどこのワークシートから参照しているのか追加する

ワークシート名の後には「」を付ける約束なので忘れずに記述する。Sheet1の部分にはお使いのワークシートの名前を入れてください。

ワークシート名を指定

行と列の入れ替えとグラフを併用する場合

グラフで使っているデータの行と列を入れ替える場合、貼り付けやTRANSPOSE関数では変更できません。グラフの行と列を入れ替える場合は、[グラフのデザイン]タブを使って行と列を入れ替えます。

STEP
グラフをクリックすると画面上部に[グラフのデザイン]タブが現れる。[グラフのデザインタブ]をクリックし、[行/列の入れ替え]を選択する。
グラフのデザインタブの使用
STEP
グラフの行と列を入れ替えて表示できる!
グラフ_行と列入れ替え_完成

行と列の入れ替えとテーブルを併用する場合

Excelのテーブルを使っている場合、貼り付けを使って行と列の入れ替えはできないので注意してください。
一方、Trasnpose関数を使えば問題なく行と列の入れ替えが可能です。ぜひ是非ご活用ください。

行と列の入れ替えができない場合には

行と列の入れ替えができない場合以下のようなエラーメッセージが表示されます。

行と列の入れ替え_貼り付け_失敗
貼り付けを使って行と列の入れ替えができない時
行と列の入れ替え_TRANSPOSE関数_失敗
TRANSPOSE関数を使って行と列の入れ替えができない時

これはどちらも、行と列を入れ替えた表が一部でも元の表と重なっていると発生してしまうエラーです。これらのエラーが発生した際には、空白のセルを指定しているか、行と列を入れ替えた表が一部分でも元の表と重なっていないか今一度確認してみてください。

エラーが発生する例
エラーが発生する場合の例

まとめ:元のデータを維持したまま行列を入れ替えると便利

表の行と列を入れ替えたいだけなのに、入れ替えた結果参照がかわっていたり、エラーが出てしまったりすると焦ってしまいますよね。貼り付けを用いる方法とTRANSPOSE関数を使う方法を覚えておくことで、行と列の入れ替えで困ることはほとんどなくなります。ぜひ実践してください!

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