【Excel #35】知ってましたか?Excelの5つのデザインルール!シートを綺麗に見せましょう

Excel#35アイキャッチ
この記事を読んでわかること
  • スタンダードなExcelシートのデザイン
  • 見やすくわかりやすいシートにするための5つのテクニック
  • セルの書式設定の仕方とショートカット

Excelシートの質を決める要素は、エラーがないことや関数を駆使することだけではありません。皆がわかりやすい資料を作るには、シートが見やすいデザインになっているかも大切なポイントです。

本記事では、シートの見た目・見栄えにおいて最低限守っておきたいデザインのルール5つ」についてご紹介します

この記事でご紹介する5つのポイントを守れば、BEFOREのシートがAFTERのシートにまで引きあがります。

▼BEFORE

▼AFTER

本記事はYouTube『Youseful / 人材教育の教科書』チャンネルより、以下の動画を記事
にまとめたものです。動画だけではなく、テキストで復習したい方もいるはず。全38の記事と動画を組み合わせて、Excelの基本操作をマスターしていきましょう。

▼前回の記事では、目視では見えない数式のエラーを発見する「数式チェック・参照元のトレース」についてご紹介しています。

目次

ルール1:列の幅・行の高さを調整しよう

以下のシートを使って説明していきます。

①氏名、②通貨の単位、③2018年の年間売り上げ、④2019年の年間売り上げ、⑤年間売り上げの前年比がまとまった、「個人別年間売り上げ推移表」となっています。

また現在は、「斎藤こころ」さんの名前(B6セル)が見切れていたり、「前年同期比(B-A)」(F2セル)がはみ出ていたりと、見にくい点があることがわかります。

シートの見栄えをよくする1つ目のルールは、列の幅と行の高さをセルの内容がちょうど収まるように設定するということです。

範囲の列の幅・行の高さは、ショートカットを使えば一瞬で調整することが可能です。

手順を見ていきましょう。

列の幅を調整する

まず、列の幅を自動調整する方法をご紹介します。

手順
  1. 列の幅を調整したい範囲を選択
  2. 列幅の自動調整
    ショートカット:Alt→H→O→I
Alt→H→O→Iをクリックで、選択した範囲の列幅を自動調整することができます。

これで、それぞれの列の幅を、内容がきっちり収まるように自動調整することができました。

初期段階では見切れていた「斎藤こころ」さんの名前(B6セル)や、セルからはみ出ていた「前年同期比(B-A)」(F2セル)もきちんとセル内に収まっていることがわかります。

行の高さを調整する

次に、行の高さを調整します。

手順
  1. 行の高さを調整したい範囲を選択
  2. 行の高さを調整
    ショートカット:Alt→O→R→E
    ~行の高さダイアログが表示される~
  3. 任意の行の高さを入力する
    ☆基本的には、18pointsがおすすめです
  4. [OK]をクリック
Alt→O→R→Eをクリックで選択したセル範囲の行の高さを調整できます。
3. 任意の行の高さを入力する

これで、行の高さも統一することができました。

ショートカットまとめ
  • 列幅の自動調整する:Alt→H→O→I
  • 行の高さを調整する(ダイアログを開く):Alt→O→R→E

ルール2:目盛線を消して罫線をつける

2つ目のデザインのルールは、目盛線を消して罫線をつけるということです。

それでは、手順を見ていきましょう。

目盛線を消す

目盛線とは、初期設定で表示されているセル1つ1つを区切るグレーの線のことです。

シートを編集する際やセル番地を把握したい場合にはとても便利な線ですが、Excelのシートを人に見せる際は、一般的には目盛線がない方が見栄えが良いとされています。

それでは、目盛線を消す方法を見ていきましょう。

手順:罫線を消す
  1. メニューバー>表示(タブ)>表示(グループ)>「目盛線」の✓をはずす
    ~セルを区切っていたグレーの線が消える~

これで、目盛線を消すことができました。

グレーの線がなくなったことで空欄の部分は真っ白になり、見やすくなっています。

表に罫線をつける

目盛線がなくなったところで、表に対して罫線をつけていきます。

手順
  1. 表の範囲を選択
  2. メニューバー>ホーム>フォント>「田」右横の「▼」をクリック
    ~罫線のオプションが表示される~
  3. その他の罫線」(一番下)をクリック
    ~セルの書式設定ダイアログが開く~
  4. 線>「スタイル(S)」で「……」(「なし」の下)を選択
  5. 罫線」で真ん中(上から2番目)と下側(上から3番目)を選択
  6. [OK]をクリック
2. 「田」右横の「▼」をクリック~3. 「その他の罫線」をクリック
4.「スタイル(S)」で「……」を選択~5. 「罫線」で真ん中と下側を選択

これで、表に罫線をつけることができました。

ポイントは、横線のみをつけるということです。

今回は点線を表の中と下側につけましたが、罫線のつけ方にはたくさんのパターンがあります。

個人の好みや企業の決まりにのっとって、ぜひ見やすい罫線をつけてみてください。

ルール3:表のタイトルは中央揃えで表示させよう

3つめのルールは、表のタイトルを表の中央に揃うように表示させるということです。

ここでよくある間違いが、表の一番上の行をセル結合してしまうことです。

この方法は見栄え自体はきちんと整うのですが、関数を引く場合などにエラーの原因になるため、データベース形式ではセル結合はしてはいけません

では、表のタイトルを中央に配置する正しい方法を説明します。

手順
  1. 表の一番上の行(=タイトルを表示する行)を選択
  2. セルの書式設定ダイアログを開く
    ショートカット:Ctrl+1
    セルの書式設定ダイアログが開く~
  3. 配置」タブをクリック
  4. 文字の配置>「横位置(H)」>「標準」をクリック
    ~横位置のオプションが表示される~
  5. 選択範囲内で中央」(上から7番目)を選択
  6. [OK]をクリック
3. 「配置」タブをクリック~5. 「選択範囲内で中央」を選択

これで、セル結合を使わずに、表のタイトルを中央揃えで表示することができました。

ほかに、見出し行(2行目)にはハイライトをつけておくこともおすすめです。

ショートカットまとめ
  • セルの書式設定ダイアログを開く:Ctrl+1

ルール4:不要な行・列を非表示にしよう

4つ目のルールは、使わない(何も内容が入っていない)行や列は非表示にするということです。

たとえば、例として使っているシートでは内容(表)はA1~F12セルで収まっており、F列以降の列や13行目以降の行は空白(不要)となっています。

それでは、不要な列や行を非表示にする手順を見ていきましょう。

まずは、不要な列を非表示にします。

手順
  1. 非表示にしたい列を選択
  2. 列の非表示
    ショートカット:Ctrl+0
Ctrl+0で選択した列を非表示にすることができます。

これで、不要な列(今回はI列以降)を非表示にすることができました。

グレーがかかっており、記入できなくなっていることがわかります。

同様に、不要な行も非表示にします。

手順
  1. 非表示にしたい行を選択
  2. 行の非表示
    ショートカット:Ctrl+9
Ctrl+9をクリックで、選択した行を非表示にすることができます。

これで、不要な列(今回は17行目以降)も非表示にすることができました。

不要な列や行を非表示にしておくメリットは、Ctrl+→やCtrl+↓で端まで移動した際、行き止まりが近くにある点にあります。

ショートカットまとめ
  • 列の非表示:Ctrl+0
  • 行の非表示:Ctrl+9

ルール5:数値につける記号(+, -)のルールを押さえる

最後のルールは、実績値と差分に対する+、ーのルールを変えておくことです。

たとえば今回のシートでは、「2018年(A)」(D列)と「2019年(B)」(E列)という実績値を表す欄と、「前年同期比(B-A)」(F列)という差分を表す欄があります。

この2種類の範囲で、数値が正の場合・負の場合それぞれでつける記号を変えておくということです。

それでは、手順を見ていきましょう。

手順
  1. 記号設定を適用したい範囲を選択
  2. セルの書式設定ダイアログを開く
    ショートカット:Ctrl+1
    セルの書式設定ダイアログが開く~
  3. 表示形式」タブをクリック
  4. 分類(C)>「ユーザー定義」を選択
  5. 「種類(T)」から「#,##0;-#,##0」を選択
  6. 「#,##0;-#,##0」を「#,##0;▲#,##0」に変更
  7. (任意)値が0の場合の表示形式を設定する
    – 「#,##0;▲#,##0」を「#,##0;▲#,##0;-」に変更
3. 「表示形式」タブをクリック~5.「種類(T)」から「#,##0;-#,##0」を選択
6. 「#,##0;▲#,##0」に変更~7. (任意)値が0の場合の表示形式を設定する

これで、実績値の場合は

  • 正の値は記号なし
  • 負の値は前に「▲」がつく
  • 0の場合は、「-」と表示

というように記号のルールを設定することができました。

同様に、差分の場合にも記号のルールを設定していきます。

手順
  1. 記号設定を適用したい範囲を選択
  2. セルの書式設定ダイアログを開く
    ショートカット:Ctrl+1
    セルの書式設定ダイアログが開く~
  3. 表示形式」タブをクリック
  4. 分類(C)>「ユーザー定義」を選択
  5. 「種類(T)」から「#,##0;-#,##0」を選択
  6. 「#,##0;-#,##0」を「+#,##0;△#,##0」に変更

これで、差分の場合は

  • 正の値は前に「+」がつく
  • 負の値は前に「△」がつく

というように記号のルールを設定することができました。

このように、実績値と差分で記号のルールを変えておくと、レポーティングする際に一目で理解することができるため、おすすめです。

まとめ

本記事では、Excelのデザインのルールについてご紹介しました。
デザインのルールのポイントは1つ、「シンプルが一番」ということです。

次回の記事では、入力ミスを直ちに見つける「入力規則」についてご紹介します。
▼次回の記事はこちら

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