Accessとは、Microsoftが提供するデータベース管理ソフトであり、顧客の住所データや氏名などを管理する際に用いられる、ビジネスには必須のツールです。
今回はAccessにおいて最重要オブジェクトである「クエリ」についてさらに詳しく解説していきたいと思います。
クエリとは、データベースの中に特定の条件を与えることで、それに合致する情報だけ抽出するというものです。クエリの使い方をマスターするだけで、Access の便利度はグンと高まるので、ぜひこの記事でクエリの使い方をマスターしてくていきましょう。
- Access内での計算方法
- Access内でAND条件・OR条件を組み込む方法
- ワイルドカードを活用する方法
- 更新クエリ・追加クエリを活用する方法
本記事はYouTube『ユースフル / スキルの教科書』チャンネルより、以下の動画を記事にまとめたものです。記事内でも動画の該当箇所を適宜ご案内しておりますので、ぜひ学習にご活用ください。
前回の記事で、Accessには「テーブル・フォーム・クエリ・レポート」の4つのオブジェクトのうち、「フォーム」「クエリ」「レポート」の3つについて解説しました。
「フォーム」「レポート」について復習したい方は、前回の記事を合わせてご覧ください。

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Access内での計算方法
まずは、データベースの中の既存のデータを用いて計算をしていく方法を見ていきましょう。
Access は計算式の定義の仕方がExcelやSQLなどの他のソフトウェアとは少し異なるので、注意しましょう。
- クエリを選択し、表示タブからデザインビューを選択。
- フィールドに表示させたい名前をつける
- つけた名前のあとに「:」(コロン)を入力し、実際の数式を入力する
- 実行を選択する。
「数量」と「担当者」の間に「合計金額」というフィールドを入れたいので、「担当者」を選択したら、列の挿入をクリックして新しいカテゴリを追加します。
※[]で囲まれていれば、正しく数式が実行できる状態です。
これで新しいブロックが追加されて数式がきちんと計算されていることがわかります。
計算式の定義方法は非常に重要で、今後も大切になるので、ぜひ覚えて活用してください。
AND条件・OR条件
次に、より複雑な条件設定ができるAND条件・OR条件について確認していきましょう。
前回の記事では、「東京都に住んでいる人」、「8月に入会した人」などのように単一の条件設定しかできませんでした。しかし、このAND条件・OR条件を用いることで、複数の条件設定をすることができるようになります。
AND条件
「東京都に住んでいる」かつ「DM送付が必要な人」といったように、「かつ」の条件を定義付けたいときには、同じ抽出条件の行に条件を続けて入力していきます。
- 「都道府県」のカテゴリの抽出条件に”東京都”と入力する。
- 同じ抽出条件の行に”True”と入力して、実行をクリックする。
OR条件
「または」の条件を定義付けたいときには、抽出条件の下にある または の行に条件を入力していきます。
- 「都道府県」のカテゴリの抽出条件に”神奈川県”と入力する。
- 抽出条件の1行下の「または」の行に”False”と入力して実行をクリックする。
ワイルドカード
Accessでは、正確なデータを条件に入力しなければ正しく抽出できません。
たとえば、横浜市はいくつもの区から成り立っています。
神奈川県の中で横浜市全部を選択したい場合、全てのデータをAND条件で入れなければなりません。
そういったときにワイルドカードを使うことで、「横浜市から始まる全てのデータ」を抽出できるようになります。
クエリ
ここからはクエリを使ってテーブルを最新の情報に更新したり、情報を追加する方法について見ていきましょう。それぞれ「更新クエリ」、「追加クエリ」と呼ばれています。
更新クエリ
データの値を全て変える時に更新クエリを用います。
一つひとつデータの更新をするのは大変なので、そんな時に、クエリを使って一気に情報を更新できるようにします。
1.作成タブから「クエリデザイン」を選択する。
2.変更する条件を選択する。
3.デザインタブの「更新」をクリックする。
4.変更したい抽出条件を入力し、レコードの更新の列で更新したい条件を設定する。
※「価格」などの数値を取り扱うデータの場合、データ型が数値型ではなく短いテキスト型だと上手く機能しない場合があるので、必ず数値型になっていることを確認してください。
追加クエリ
あるテーブルの中から特定の条件に合致するものだけを他のテーブルに追加することが可能になります。
今回の例では、追加クエリを活用することで、退会者のデータを退会者リストという別のテーブルの追加することができるようになります。
- すべてのテーブルを閉じる
- 作成タブから「クエリデザイン」を選択する
- 必要な表示項目を選択する
- デザインタブから「追加」を選択する
- 追加先のテーブルを選択する。
- 抽出条件を決めて実行する(今回はチェックがついている人なので、True)
- 実行を選択する。
1. すべてのテーブルを閉じる
※テーブル間でデータを移すという変更を反映させるために必要です。
3. 必要な表示項目を選択する
※今回の場合、ID以外のすべてを選択し、下のフィールドに項目が出ていれば完了です。
まとめ
今回は、Access の最も重要な前提知識であるクエリについて見てきました。
・Access での計算方法
・AND条件・OR条件
・ワイルドカード
・追加クエリと更新クエリ
について詳しく説明ました。
クエリは非常に便利なツールですが、前提知識として使い方を知らないとなかなか最初は難しさを感じるオブジェクトではないのでしょうか。
この記事を何度も確認して、実際に自分の手で動かしてみて、実践を重ね、ぜひクエリをマスターしてください。
また、本記事ではAccessの使い方を説明しましたが、さらに業務効率化を目指していきたいという方は、ExcelProも是非チェックしてみてください。Excelを深くマスターすることで、情報分析の質とスピードが格段に上がり、作業効率がぐっとアップします。
次回はAccessの応用とExcel連携の方法についてご紹介します。
Accessのスキルをより伸ばしたい方は、VBAエキスパートという資格の中の「Access ベーシック」と「Access スタンダード」の取得がおすすめです。
こちらの記事で詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。
ここまで読んでさらに詳しくAccessを学びたいという方は、ユースフルの提供するAccessマスター講座もぜひチェックしてみてください。動画講座に加え、実務に即した演習課題も豊富にあり、Accessを使いこなせるレベルまでスキルアップできます。

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