【動画付き #5】絶対参照・相対参照・複合参照の違いとは?Excelのセル参照を理解しよう!

Excel#5_アイキャッチ
この記事でわかること
  • 絶対参照、相対参照、複合参照の違いと使い方
  • セル参照を使うことによるメリット

Excelでは、ある列の値を数式ごと違う列にも反映することがよくあります。

このような、あるセルの数式をほかのセルにコピー&ペーストすることを「セル参照」と言います。

セル参照をマスターすると、数式の記入が格段に効率的になります。

本記事では、3つのセル参照「絶対参照」「相対参照」「複合参照」についてマスターしていきましょう。

本記事はYouTube『ユースフル / スキルの図書館』チャンネルより、以下の動画を記事にまとめたものです。動画だけではなく、テキストで復習したい方もいるはず。全38の記事と動画を組み合わせて、Excelの基本操作をマスターしていきましょう。

▼前回の記事では、データ入力がもっと楽になるショートカットキーなどを解説しています。こちらもあわせてお読みください!

目次

相対参照と絶対参照

セル参照は、相対参照と絶対参照の2種類が基本となっています。

1つずつ見ていきましょう。

相対参照

相対参照の最大の特徴は、参照元のセルを動かすことができる点にあります。

以下の画像のように、セルごとに参照したい値が異なる、または別で用意されている場合に役立つ機能です。

以下の画像が、相対参照を使って「卸値」(E列)を一括入力した例です。

相対参照を使った数式では、まず参照したいセルをクリックするか、セルの番地を入力します。(例:「=C3*D3」)

そして下のセルにコピー&ペーストすると、「E4」は「=C4*E4」、「E5」は「=C5*D5」…というように参照元のセルが動いていきます。

それでは、詳しい操作方法を見ていきましょう。

<手順>

  (計算式を組み立てる)

  1. 入力したいセルをクリック
    ~当該セルの編集モードになる~
  2. =」を入力
  3. 1つ目の参照元のセルをクリック
    ~1. のセルの「=」の後に指定したセルの番地が記入される(例:C3)~
  4. 任意の四則演算子を入力
  5. 2つ目の参照元のセルをクリック
    ~1. のセルの四則演算子の後に指定したセルの番地が記入される(例:D3)~
  6. Enterをクリック
    ~セル編集が終了し、計算結果が表示される~

    (ほかのセルにコピー&ペーストする)
  7. 1. のセルを選択
  8. Ctrl+Cを押す
    ~選択したセルが緑色の点線で囲まれる~
  9. ■(セル右下)をドラッグして、反映したいセルが覆われるよう引き延ばす
    ショートカット1:「■」をダブルクリック
    ショートカット2:(下のセルにペーストする場合)Ctrl+D
    ~囲まれたセルに1.の数式に従って値が反映される~
2.「=」を入力 ~ 5. 2つ目の参照セルをクリック 
6. セル編集が終了し、計算結果が表示される
9. ■(セル右下)をドラッグして、反映したいセルが覆われるよう引き延ばす

これで、相対参照を使って数式をコピー&ペーストすることができました。

セルにどのような数式・参照元が含まれているかを確かめたい場合は、Ctrl+Shift+@でセルの式を表示することができます。

絶対参照

では以下のシートの「70%」(D1)のように、数式をコピー&ペーストするどのセルにも同一の参照元から参照したい場合にはどうでしょうか。

このような、参照元のセルを固定したい場合には、絶対参照を使います。

基本的な数式の入力方法は相対参照と同じですが、絶対参照では列番号と行番号の前に1つずつ「$」がついているのが特徴です。(例:$D$1」)

<手順:相対参照で建てた数式から絶対参照にする>
  1. 編集したいセルをクリック
  2. ショートカット:当該セルに枠があった状態で F2キー
    ~当該セルの編集モードになる~
  3. 絶対参照にしたいセルの①列番号(アルファベット)の前 ②行番号(数字)の前 それぞれに「$」を入力
    (例:「D5」→「$D$5」)
    ショートカット:当該セル番地にカーソルがあった状態で F4キー
絶対参照 F4キー
2. 絶対参照にしたいセルの①列番号の前 ②行番号(数字)の前 それぞれに「$」を入力

これで、2つ目の参照元を相対参照から絶対参照にすることができました。

下のセルにコピー&ペーストをすると、相対参照ではD3→D4→D5…と参照元が動いていったのに対し、絶対参照では参照元がD1で固定されていることがわかります。

相対参照 絶対参照 違い

また、F4キーの押す回数を変えることで、行のみ、列のみの固定も可能です。

  • 行も列も固定したいとき:F4キーを1回押す
  • 行のみ固定したいとき :F4キーを2回押す
  • 列のみ固定したいとき :F4キーを3回押す

F4キーを4回押すと、相対参照の仕様に戻ります。

F4キー 切り替え
F4キーのクリック回数と参照の変化のイメージ

行のみ、列のみなど、相対参照と絶対参照が混ざったものを、「複合参照」といいます。

実務では複合参照も含めてよく使う機能ですので、行のみまたは列のみの絶対参照もあることを頭に置いておいてください。

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まとめ

今回は、セル参照についてご紹介しました。

セル参照には3種類があり、

  • 相対参照:コピー先に応じて参照元のセルを1個動かしたい時に使う
  • 絶対参照:コピー先に応じて参照元のセルを固定しておきたいときに使う
  • 複合参照:行のみまたは列のみが絶対参照

があります。

セル参照を使いこなすことで、数式をコピー&ペーストすることができ、シート入力コストをかなり軽減することができます。

ぜひしっかりと理解して、Excelの活用度を上げていきましょう。

今回のショートカットキー
Ctrl+C選択範囲をコピーする
Ctrl+D選択範囲内で下方向のセルにペーストする
Ctrl+Shift+@セルの式を表示する
当該セルに枠があった状態で F2キー当該セルの編集モードになる
当該セル番地にカーソルがあった状態で F4キー絶対参照したいセルに「$」を入力する

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次回記事では、Excelには欠かせない「形式」について見ていきます。

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